今日はAちゃんのお見舞いにハムステッドにある病院、"Royal Free Hospital" へ。
イギリスかニューヨークかそれとも日本か、本当にいろいろ考えました。海外で暮らしている以上、自分か家族の調子が悪くなった時、言葉や文化の違いによる不安がどうしても付いて回るものですが、その不安を一掃してくれるくらい手厚い看護を受け、あらためて思い知らされました。ここイギリスはナイチンゲールが近代看護教育の基礎を確立した国、日本がお手本にして医療システムを作った国なんですよね。しかもNHSだから全て無料!(法律がちょっと変わって合法で住んでる外国人でも一部有料になるってことでしたが、何とか去年からイギリスで働いてるのでギリギリ滑り込みセーフ!)
もしアメリカだったら本当にどうなってたかって考えるとぞっとします。アメリカでは風邪で具合が悪くなって点滴打ってもらって300ドル(保険が効かなかったら3000ドル!)、足の指切って6針縫ってもらって3000ドル(この時は自分の持ち家で不可抗力で怪我してしまったので家の保険で何とかカバー)、もし病院で一泊なんてなったら2000ドルですよ! 聞いた話しですが、本当に難しい手術なら軽く億を超える額を請求されるそうで、アメリカの医療システムは完全に崩壊してます。ただ、老人や障害を持った人、または低所得の人には優しいシステムになっていて、逆にものすごく安いか、支払い能力がない人は平気でただになります。(中途半端に給料もらってる人にはとことん冷たいですが...)
だからその分のツケが溜まってまた医療費が上がるという負のスパイラルに陥ってるんですね。さすがの革命家オバマさんでも中身までは変えられなかったようで...
だからたまたま今住んでる国がイギリスだったのは不幸中の幸いだったなと思います。NHSはいろいろ問題があるってイギリスでは盛んに騒がれてますが、こんなに良いシステムがイギリスにはあるんだって逆に胸を張っても良いくらいなんじゃないかと。
で、こちらはAちゃんの今日のディナー。グリーンピースが多い!ですね。キャロット&コリアンダースープとサーモン、で、デザートがレーズンがいっぱい入ったライスプリンです。肉か野菜か魚かの三種類から選べるんだそうで、飛行機の機内食みたいでしょ!味は機内食のよりずっと美味しくてAちゃんいわく、"結構いけるね" だそうです。コリアンダーが苦手なのに"飲めるかも" って言って飲んでたのでうまいこと味付けしてるんだなと納得。
ね、美味しそうでしょ。でもこういう時は日本食、食べたくなるんですよねー。
朝食はこっち版のお粥が選べるらしいので、甘くないようなら入れてみたいということで、梅干しとお醤油かけた鰹節の差し入れしときました。
ヨーグルトとかフルーツの甘味はいつでもいくらでも食べ放題! これってどうなの? 食育の方は進んでるのか進んでないのか?まあ、まずは体力つけないとね。
まだ管ついたままですが、下の売店まで何とか自分で歩いて行けました。
売店は二つあって一つはマーク&スペンサーです。朝は焼きたてのパンですごく良い香りが...誘惑が多いです...
サンドイッチ、ラップ、パスタにサラダ、仕事場の近くに欲しいな、これ。
もう一つ売店があって、こっちはもう少し軽めのスナックやジュース、パジャマに筆記用具、雑誌となんでもここで買えます。
ATMに郵便局。
ここは御飯時になると超満員になります。
テレビにインターネットに電話。なんでもついてます。本当に近頃は便利になってるんですねー。病院の病室の方がうちのフラットより機能が充実してる?!笑
この病院、イギリスで一番最初に最新のCAT スキャンが導入された病院で、エボラで世界中が大騒ぎしてた時、唯一受け入れ体制が整っていた病院なんだそうです。
これコーヒーみたいですが紅茶です。昨日は"ノーシュガー"って言ったら勝手にミルク入れられちゃったそうで。今日はお望みのブラックティーをゲットできました。
いろいろ書きましたが、本当に嬉しいのはお医者さんも看護婦さんたちも食事を運んでくれるスタッフの人たちもみんな優しく献身的に対応してくれること。優しく包み込むような笑顔で受け答えしてくれるだけで癒されるというか、ほっとするというか。ナイチンゲールの精神はちゃんと受け継がれています! (なので、もっとお医者さん、看護婦さんの給料上げてあげてください!) とにかく、本当に良い病院で良かったなと心から思います。イギリスのNHS最高!!!
健康でいられるっていうのは当たり前じゃない。若い頃はそんなこと考えたことも無かったけど、健康で自分がしたいことに挑戦できるっていうことは本当に幸せなことなんだなと今は実感してます。スポーツ選手ならとっくに引退の歳になっちゃいましたが、まだまだ老け込む歳じゃ無い! でも、どんなにあがいたっていつかは出来なくなる時がやってくる。誰にだってやってくる。だから今は生きてる事に心から感謝して1日1日を大事に生きていこうって思えるようになりました。そう思えるようになったのはAちゃんのおかげです。Aちゃん、ありがとう!
本当に良く頑張ったね! で、驚異的な回復を見せているAちゃんの退院の日はそう遠くはなさそうです。
暇つぶしになったらこの下のボタン1クリック(投票)してください!